人は存在すらしていないものに
「明日」と名付けて
そこに希望を持ったり失念したりしてる。
「明日」をもつのはこの世で人間だけだ。
だけど誰一人として「明日」など手に入れたことがない。
そして、これからも人はそれを手に入れることはできない。
と随分前に文章にしたことを思い出しながめていた。
昔から明日という言葉がすこし憎たらしく見えていたように思う。
両親には悪いが明日香という名を子供の頃はあまり好きではなかった。
兄のように一文字の名前に憧れたし、飛鳥がよかったと思ってもいた。
明日香という名が好きになったのはここ最近のこと。
まだ存在しない明日を思い、そこに漂うだろう香りを想像するのだ。
明日はいい日とは限らないし、そもそも明日など来るかもわからないけれど、
そこから香るかおりが良いものであって欲しいと願ってしまう。
私の名前は「明日香」。「明日の香り」と書きます。
想像的な名前をありがとう。